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2006.04.09
060407_1440最近良く聞く「ジェネリック医薬品(別名「ゾロ」)」。

一応とは言え、猫目も薬科大学・大学院まで出ている訳で、
ちょっと蘊蓄を述べてみたくなりました。
…土曜の夜にやることも無く暇だったからとか、
決してそんな安易な理由ではありませんよ。


さて、ジェネリック医薬品(Generic Drug)とは、
後発医薬品のことで、
先発医薬品(先発品)の特許が切れた後、
臨床試験などを省略して認可され、
他の製薬メーカーから発売される、
有効成分・品質・効き目が同じで、より安価の薬のことです。

中国の自動車メーカが
海外メーカの特許の切れたエンジンを積んで利益を上げている、
みたいな感じですか。
「サードパーティ製」と言い換えることも出来るかもしれません。
「温故知新」…とはちょっと違うかな?

利点は、まず安いこと。
医薬品の開発には多大な時間と資金、労力を必要とします。
研究開発に始まり、製造、動物実験、臨床試験(治験)と、
その期間は5年や10年掛かることも珍しくありません。
そうして膨大なデータを蓄積し、安全性と薬効が証明され、
初めて「医薬品」としての認可を受けられる訳です。

もしも、認可寸前の治験段階で重大な副作用が認められた場合、
それまでの研究は一切パァになることでしょう。
(…普通、その段階までは進めないでしょうが)

先発医薬品の価格には、こうした労力分が上乗せされている訳ですね。

それに反して、後発医薬品の場合、この前工程を一切省略できます。
安全性に問題はなく、既に薬効が世に認められているわけですから、
あとは作って売るだけです。
よって、より安い価格で売ることが可能です。

欠点は、、、印象が悪いこと?
…まずこれに尽きるでしょう。
年配の医師はまず使おうとしない、という話も聞きます。
その理由は、既にお判りですよね。

後発メーカは、研究開発もせず、独自性なく他社の真似をし、
ただ価格の安さのみで勝負する、と、そういう風に見えなくもありません。

ちなみに、その手の後発メーカですが、
就職先としての人気も決して高くはありませんでした。
その理由もお判りとは思いますが、
バリバリ研究や開発をしたいヤツにはありえない選択肢な訳です。

とは言え、ジェネリックそれ自体は決して馬鹿にするべきものではなく、
「同一の効果で価格が安い」ということは、それだけで患者の理に適っています。
選択肢が増えることは消費者にとっては悪いことではありえません。

医薬品も、賢く上手に選択して使える時代になった、ということでしょうか。
ありがちなまとめですが。

※なお、「ゾロ」とは、先発医薬品の特許が切れた直後、
 雨後の竹の子の様にゾロゾロ出てくる様を皮肉った蔑称(べっしょう)です。
 現場ではまだ使われているようですね。

参考:後発医薬品 - Wikipedia
   日本ジェネリック医薬品研究会

…ちょっとググった方が私の拙い知識よりずっと詳しかったり。
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★無題
NAME: モノ
へ?ゾロってそういう意味だったの(驚愕)!!??

猫目さんから超久しぶりにお薬の話を聞いたような気がします(笑)

あ、ブログからのリンクをこちら別館に張り替えましたが、問題なかったでしょうか??
2006/04/09(Sun)07:36:21 編集

★怪傑ゾロ
NAME: 猫目
そんな意味だった訳です。
「ゾロ」余り良い意味で使われる言葉ではありませんね。

リンクの件ですが、、、
ええと、一応、こちらは「別館」として、
当分ミラー扱いにしとこうかな、ということで、
折角直して頂いたんですが…。



まーどっちでもいいです。
2006/04/09(Sun)17:02:35 編集


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