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2024.11.23
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2008.05.25
砂漠の蛙は雨季に一斉に産卵します。

しかしそこは砂漠。
水溜まりは徐々に、でも確実に水量を減らしてゆきます。
水の減ってしまった池に、大量のおたまじゃくし。

当然、単なる水溜まりですから、彼らの餌になる藻なんて殆ど何処にもありません。
辺り一面おたまじゃくし。自分と同じおたまじゃくし。

でもその中に、ほんの一握り以下の、1/1000程度の確率で、異物が混じります。
同じ様な姿形をしているにも関わらず、肉食のものが発生します。
もう少しわかりやすく云うと、それらはおたまじゃくしを、
自分と同じ生き物を捕食(共喰い)するのです。

狭い水溜まりは、それこそ御馳走の海。
何しろ辺り一面に食べ物が溢れているのですから。何て幸福な生き物!

そうしてたっぷり栄養を摂り、丸々と太ったおたまじゃくしは、
水が完全に干上がる前に蛙となり、生まれた水溜まりを旅立って行くのです。

逞しくなった彼らにも砂漠は恐怖の対象ではありますが、
それでも生き抜けるだけの生命力は蓄えられました。

そしてまた雨の時期、彼らの両親と同じように水溜まりに卵を産み落としに来るのです。
ほんの0.1%の残酷な奇跡を夢見て。


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とある日に思いついて友人に送ったメールより。
何年か前に見たうろ覚えのTV番組より創作。

調べてみると、アメリカのアリゾナ砂漠に棲む
スキアシガエルという種の様です。

上では0.1%と書きましたが、実際には肉食の割合はもう少し多いらしく、
・雨が多いときは、普通のおたまじゃくしが生き残る。
・雨が少ないときは肉食のおたまじゃくしが生き残る。
という、うまく出来た(でも残酷な)システムになっているみたいです。


7c81e4436380de83bf4e590d5ae8be35_vaこの前の写真をMagMyPicというサイトで雑誌表紙に。
うーん面白い。
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