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2025.03.11
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2005.03.05
 浅田 次郎 (著)
 文芸春秋 ; ISBN: 4167646021 ;上巻 /ISBN: 416764603X ;下巻


散々映像化されているらしいのですが、
私はドラマも映画も観た事がないので、
内容には全くの先入観なく入れました。
先入観と言えば、新撰組好きって程度ですか。

感想:
泣いた。
すごい泣いた。
電車の中でボロボロ泣いた。
思い出し泣き可能(苦笑)

侍とは?
義とは?忠とは?
人として生きるとは?
そんな大命題を、新撰組隊士・吉村貫一郎の
生き様を通してまざまざと見せつけられる。

吉村を知る者達(主に旧隊士)との対話形式の文体と、
その各章の間の吉村の独白という、
2部構成の少し変わった形態で書かれているが、
出てくる登場人物の全員が容赦なく格好良くて。

我々が良く知る、近藤が、土方が、沖田が、斉藤が、
生き生きと描かれていて、それはもう「格好いい」の一言。
土方好きの私としても大変満足できた。(ついでに斉藤も好きになった)

中でも、斉藤一の「死ぬな、吉村!」には、もう…。
それとも、最後の独白だろうか、凄いのは。

いや、涙腺轟沈の大作。
間違いなく、今まで読んだ中でも1,2を争う名作。
男なら読んで泣いて欲しい。

吉村の独白部分の文体が特殊(南部弁)なので、
始め少しだけ抵抗があったが、
私にとっては慣れ親しんだ言葉だったので、
読んでいくうちに慣れた。

苦言を挙げるとすると、最後の最後、農学者の下りは
やや蛇足めいたものを感じないでもない。

評価は、 ★★★★★ (ほしいつつ) = 満点!

…DVD買っちゃおうかな…。


内容(「BOOK」データベースより)
小雪舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、満身創痍の侍がたどり着いた。貧しさから南部藩を脱藩し、壬生浪と呼ばれた新選組に入隊した吉村貫一郎であった。“人斬り貫一”と恐れられ、妻子への仕送りのため守銭奴と蔑まれても、飢えた者には握り飯を施す男。元新選組隊士や教え子が語る非業の隊士の生涯。浅田文学の金字塔。
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2005.03.05
最近、読んだ本を紹介します。

四日間の奇蹟 浅倉 卓弥 (著)
 宝島社 ; ISBN: 4796638431 ; (2004/01)

確か昨年春、岩国基地に出張に行った際に広島空港で購入。
読まずに延々積んでおいて、冬になってしまいました。

各所で「何だかご都合主義」「使い古された設定」等の批判も目にしますが、
私が読んだ限り、非常に良く書けたファンタジーだな、と思います。

ピアノを弾く描写が良く出てきますが、
何と言っても圧巻なのは最後のベートーヴェンの部分でしょうか。

電車で移動中に読んでいたのですが、
ラストシーンの辺りでちょうど駅に着いてしまい、
本を閉じる事ができなくて、近くの壁にもたれ、
立ったまま読んで泣いた記憶があります。

小さい世界(主要登場人物は3名)の優しい話でした。
評価は5点満点の ★★★★ (ほしよっつ)ていうところですかね。

なお、「第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作」の
煽り文句を期待して読むと、盛大な肩透かしを喰らいます。



内容(「BOOK」データベースより)
第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作として、「描写力抜群、正統派の魅力」「新人離れしたうまさが光る!」「張り巡らされた伏線がラストで感動へと結実する」「ここ十年の新人賞ベスト1」と絶賛された感涙のベストセラーを待望の文庫化。脳に障害を負った少女とピアニストの道を閉ざされた青年が山奥の診療所で遭遇する不思議な出来事を、最高の筆致で描く癒しと再生のファンタジー。

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